「脱水症状」もしも身体の水分がなくなったら

私たち人間は、暑いところでは皮膚の血管を拡げ血流量を増やし、汗をかくことで体温を調節しています。しかし、たくさんの汗をかくとそれだけ体液を失い、体液が少なくなって体温が上昇し、クルマでいえば「オーバーヒート」のような状態になる
無人島では水の確保が生き残るためにかなり重要になるので理解する

体内の水分が2%失われるとのどの渇きを感じ、運動能力が低下しはじめる
3%失われると、強いのどの渇き、ぼんやり、食欲不振などの症状がおこり
4~5%になると、疲労感や頭痛、めまいなどの脱水症状があらわれる
そして、10%以上になると、死にいたることもある
20%を超えてしまうと死ぬ
人間にとって水分の摂取は、欠かすことができないとても大切
無人島で水が無い場合、1〜3日で死んでしまう

水分減少率
(体重に占める割合)
主な脱水症状
2%のどの渇き
3%強い渇き、ぼんやりする、食欲不振
4%皮膚の紅潮、イライラする、体温上昇、疲労困ぱい、尿量の減少と濃縮
5%頭痛、熱にうだる感じ
8~10%身体動揺、けいれん
20%以上無尿、死亡

水の確保

無人島ではそのまま飲める水源は無いに等しいので、真水の確保の方法を知る(水が豊富な場所なら有人島になるはず、水がないから無人島なところが多い)
水の見つけ方と、その水が飲めるか飲めないかはとても大事なこと
水の中に不純物が多く含まれている時は、その水にあった浄水方法を考えること

  • 漂流しているペットボトルなど中身が残っていないかをさがす
  • 雨水を集める、水たまりを探す(植物の茎にたまった水など)
  • 植物に溜まった水分をさがす。竹、バナナ等の筒になっている植物を切る
  • 湿気の多い低い地面を掘ってみる
  • 湧き水や川を探す
  • 湿気などを集める

水を見つけてもバクテリアや細菌、汚染されている可能があり、お腹を壊して逆に脱水症状を起こす可能性があるので、いきなり大量に飲まないで、濾過や煮沸を行うことが重要だが、状況によっては濾過できなかったり、煮沸できない場合は、匂いや見た目で確認して、口に少し含んで様子をみてから飲むようにする

メモ
■飲用可能 
ザリガニ、エビ類が生息している水はそのまま飲料可能
■濾過・煮沸消毒すれば飲用可能
昆虫の幼虫が生息している水は沈殿や濾過などの方法で浄水すれば飲料可能
■濾過・煮沸消毒しても飲用不可能
カワニナ(巻貝の一種)、カタツムリ、ヒルなどが生息している水は沈殿・濾過・煮沸等の処理でも飲むことができず化学処理が必要。トンボ、蛾やハエの幼虫、ボウフラ、ミミズが生息している水は、濾過しきれない程大量の菌がいるため、飲料不可

水の浄水法

沈殿

単純に水の中に砂や土が入っている場合は、数時間あるいは1日置いておき、砂や土が沈殿するのを待ち、上のきれいな所だけ使う

濾過

浄水装置などのフィルターを使って不純物を取り除き水をキレイに浄化する

蒸留

海水や不純物が混じっている水の場合、熱を加えて蒸留させてきれいな水をとる

地面から蒸発した水分を集める方法

砂地に穴を掘り、ビニールなどのシートを被せ内側に蒸発してきた水蒸気を貯める

①地面に直径0.5~1mの穴を掘り、穴の真ん中に容器(コップ、鍋など)を置く
②容器の周囲に別の容器を置き、水分を含んだもの(海水、泥水、青草、濡れタオルなど)を入れる
③ビニールシートを被せ、石を置いて中央を凹ませる
④太陽光によって蒸発した水分が、シート内側をつたって容器に溜まる

植物の葉から蒸散した水分を集める方法

植物の枝葉をビニール袋で包み口を縛ると植物が蒸散した水分がビニール袋の中に溜まっていく

人はサウナスーツを着てスポーツすると、サウナスーツの中が水分でぐっしょりする
この水分は、ご存知の通り汗
植物をビニール袋で包んだ場合もこれと同じような現象が起こる
実際にビニール袋に入れてみると、袋の内側が少しずつ曇ってくる
この曇りの正体は、蒸散作用で水蒸気として排出された水分がビニール袋に触れて結露したもの
ビニール袋の曇りは、植物が人と同じように体外に水分を排出している証拠である

・蒸散の大半は「葉」で行なわれるので葉の部分を袋で包むと良い

海水蒸留法

無人島では海水を蒸留して、真水を作ることができるので、簡単な蒸留方法をご説明する

必用な道具は大きな鍋、中華鍋、水を貯めるコップなどの容器、タオルです。まず、大きな鍋に海水を入れ、中心にコップを置く
次に濡らしたタオルを鍋に乗せてパッキングし、その上から中華鍋を置く

鍋を火にかけると、水蒸気が中華鍋の底で冷やされ、鍋伝いで中央に置いたコップに溜まる仕組み
鍋がなければ漂流している空き缶や一斗缶など使う

・無人島で生き残るには科学が必要??
自然の中で人間の頭は柔らかくなるという研究結果もあるらしい
色々な知識を応用して無人島を生き残れ!!

雨水を効率よく集める方法

無人島で雨が降ると寒いし濡れるから嫌だと思うが、簡単に水を集めるチャンス!!
テントやタープの下に一箇所重りを付けたり、ロープを垂らして、下に器を置けば直ぐに大量の水を確保できる
無人島のような周りが海だと雨水もほんのり塩っぱいこともあるが、天の恵みを有効に活かすこと

ペットボトルで簡易濾過装置の作り方

無人島の漂流物でも大量にあるペットボトルや竹を使った濾過装置の作成

ペットボトルの底を切って開け、次にふたに小さな穴を開け逆さまにする
①小石(砂、サンゴ)
②木炭(粗目に砕いたもの)
③砂(小砂利)
④大きめの小石
④布、葉っぱ
下から順番に順番で入れて水を濾過する

さかさまにしたペットボトルに泥水を注ぎます。最初は濁った水が出るが少しすると綺麗な水に変わってくる

濾過した水でも細菌などは死なないので煮沸する

海水

また、どんなに無人島で喉が乾いても海水な飲まないようにする

海水に含まれる塩分のせいで余計に喉が乾く
飲めと言われてもしょっぱくていっぱいは飲めないか・・・

おすすめ: