無人島には危険が常にある
天候、海、動植物、毒のある生物など様々な危険が待っている
絶えず周囲や自分の体の変化に気を配ることが大切だ

毒とは生物の生命活動にとって不都合を起こす物質

代表的な毒のある海洋生物

オニダルマオコゼ
背びれに棘を持ち猛毒である。
普段は砂に潜っており気付かず踏むと死に至る場合が多い

オニヒトデ(PDF:641KB)

ヒョウモンダコ
小さくて斑点のある可愛らしいタコだが唾液に猛毒のテトロドトキシンを含むことで知られ、危険なタコとされる

ヒョウモンダコの仲間(PDF:341KB)

ガンガゼ
長い棘に毒があり、刺さると皮膚内で棘が折れてなかなか抜けず、さらに激しい痛みを起こす

ガンガゼ(PDF:251KB)

ハブクラゲ
刺されるととても痛くショックを起こすこともある
刺されたら酢をかける
痛いときは氷や冷水で冷やす

ハブクラゲ(PDF:627KB)

カツオのエボシ
外洋性のクラゲで、風の強い日に浅瀬に流されてくることがある
青い浮き袋で水面に浮き、長い触手がついている
刺胞球や触手に触れてしまったら、海水で洗い流し、氷や冷水で傷口を冷やす

オニヒトデ
直径30cmくらいで、毒のあるトゲのついた腕を10〜17本もっています。昼間はテーブルサンゴ等の下に隠れていることもあるので、サンゴの下には、むやみに手を入れない

オニヒトデ(PDF:641KB)

ウミヘビの仲間
ウミヘビはコブラの仲間で強い神経毒をもっています。噛まれると神経が麻痺して動くことができなくなります。ウミヘビの方から近寄ってくることもありますが、絶対にいたずらいしないこと
ウミヘビの仲間(PDF:265KB)

ミノカサゴ
背びれと腹ビレ、尻ビレに毒があります。動きはゆっくりで、近づいてもあまり逃げない
ミノカサゴ(PDF:243KB)

ゴンズイ
背ビレと胸ビレに毒トゲを持っている
釣れたゴンズイを針からはずす時は注意する
ゴンズイ(PDF:243KB)

ウンバチイソギンチャク
直径10〜20センチのイソギンチャクで、とても強い毒をもっています。イノー(礁池)で見かけます。潮干狩りやシュノーケリング中などに木津かづに刺されることがあります。症状が長引いたり、腎臓などが悪くなる場合もあるので、刺された場合は必ず病院で見てもらう
ウンバチイソギンチャク(PDF:311KB)

エーグヮー(アイゴ)
背ビレや腹ビレ、尻ビレに太く鋭い棘があり、この棘には毒があるので刺されると痛い
ただし、棘に注意さえすれば食用も可能

アカナー(バラフエダイ)
シガテラ中毒になる可能性があります。食物連鎖によって魚体に蓄積されたシガトキシンが中毒の主因と言われていて、2016年の沖縄での調査では、50%以上の個体が毒化していました。毒化した個体を食べると、手足、口の周りの感覚異常、めまい、運動失調などの神経障害、また下痢、腹痛、関節痛などがみられます。加熱しても無毒化できませんので、知識がないのに食べないようする
沖縄のスーパーなどでは売っている

アンボイナガイ
大きさが10cmほどの大きな巻き貝で、赤茶色の網目模様がある
毒銛をもっており、潮干狩りで採取して刺されることが多い
神経毒なので刺されても痛みはほとんどないが、体がしびれて溺れる危険性がある
これまで多くの死亡例が確認されている

アカエイ
食用で身は食べられるが尾に毒の棘があるので気をつける

スベスベマンジュウガニ
麻痺性の貝毒を持ち、フグ毒と似た症状を起こす
カニ全般に言えることだが、安全と認められているもの以外、絶対に食べてはいけない

代表的な毒のある陸上生物

ハブ
生息場所:奄美諸島から沖縄諸島までの森林から民家付近まで、幅広く生息する。気温23℃~28℃で活動が活発となり、湿ったところを好む
応急処置:まず、噛んだ蛇の特徴をしっかり見る
ハブのような毒性の強い蛇に噛まれたら、まず傷口から毒を吸出し、それから安静にして速やかに医療機関に受診
注意事項:噛まれたら、絶対に走ったりしない(運動で毒の回りが早まります)
傷口から毒を吸い出したら、しっかり唾液と一緒に吐き出して、虫歯や口腔内に傷がある人の吸出しをは控える
ハブは攻撃性が強く、離れていても飛びかかってくるので急いで逃げるか、次に遭遇しないように殺してしまったほうがいい
近くにいると思うと安心して眠れないし、食料にもな

ヒメハブ
八重山諸島から沖縄諸島に分布し、特徴として、ハブよりもマムシに似ている
体調は50cm前後と比較的小さく、水辺によく現れる

マムシ
日本の毒ヘビの中で、死亡件数が最も多く、咬まれたら基本的には入院が必要。
夜行性で、エサはカエルを好み「銭形模様」が特徴的です。
一般的なヘビと違い、卵ではなく仔ヘビを産み落とし、暗闇でも体温を可視化して相手を捉えることが可能

ヤマカガシ
おとなしい性格で咬まれることは少ないですが、毒はマムシやハブに比べてかなり強烈。
毒牙以外に首の後ろの頸線にも防御用の毒を持っている
東日本では赤と黒のマス目模様ですが、西日本では緑褐色、地域によって色や模様の変化があるので注意が必要

ハチ・スズメバチ・アシナガ蜂
実は日本の有毒生物の中で最も死者数が多いのがハチ
毎年20人ほどの死者を出している
ハチに出会ってしまったら、オーバーアクションを避け、冷静に判断して刺されないための行動を取る

【応急処置の手順】
① 患部を流水でつまみながら、しぼり洗いをする
② 虫刺され薬(抗ヒスタミン軟膏)を塗る
③ 冷えた缶や水などで冷却する
④経過観察し、刺されたところ以外に影響(息苦しい、じんましんなど)が出るようであれば、すぐに病院へ
※「ポイズンリムーバー」を持っている場合は利用するのも手ですが、刺された直後でないと効果は薄くなります。1分、2分でも経過してしまった場合は、水洗いから入りましょう。

https://yamahack.com/4447

毛虫
毛虫の中には、体の表面に毒のある毛(毒針毛)を持つ種がおり、触れると皮膚炎などを起こす
 毒針毛に触れた場合は、擦ったりせずに、流水で洗い流すか、セロハンテープなどで触れた周辺をそっと押さえて毛を取り除く

ムカデ
ムカデに咬まれた時は、ムカデの持つ毒素が問題になります。 ムカデ毒はタンパク分解酵素などを含んでおり、傷の周囲で強い炎症や浮腫を起こすことがある
人によってはかなり強い疼痛を自覚する
残念ながらこの毒素に対する特効薬はない

ブヨ
体長1~5mmほどの丸みを帯びたコバエのような体つきで、ブヨは一年中被害を受けるが、春から夏にかけて水辺近くの草むらや山林などで被害が増える
日本全国にみられ、地方によってはブヨ、ブトと呼ぶこともある
ブヨの唾液には酵素毒(スズメバチやムカデにある)が含まれているため、少量であろうと傷口は腫れあがる
皮膚を食い破るため、組織を破壊して出血させることにより、毒素が体の奥に浸透する
この唾液に対するアレルギー反応と、毒素の浸透によっておこるのが痛みやかゆみが数時間~2~3日後に強い反応が出ます
ブユに刺されると、ブユの唾液に含まれる毒素によって皮膚に激しい炎症が起きる
かゆみ、腫れなどの症状が出たときは、充分な強さのステロイド外用剤を使って、炎症を抑える必要がある

ヌカカ
体長は1~2mm程度のハエの仲間、蚊より小さく集団で襲ってくる
春~秋 日差しが少し弱めの朝や夕方に活動的になる
森林内、川沿い、水田周辺、海岸沿い、水辺環境の近くに生息している
ヌカカは、蚊とは異なり、皮膚を傷つけて、出てきた血を吸血する
ブヨのように噛まれたあとは腫れ上がり何日も痒みが続き、嚙まれた箇所は傷跡が残り、赤く腫れ上がったり、痛みと共にかゆみが出る
ひどい人は1週間〜1ヶ月痒みが出るので病院で診てもらったほうがいい
とても小さな虫で服から出ている部分だけではなくお腹など、服の中や蚊帳の中にまで潜り込んで刺してくる

刺されてすぐ、腫れる前であれば温熱療法をしましょう。毒は基本的に熱に弱いので、熱めのシャワーをかけるだけでも有効な対策となります。シャワーの温度は45度くらいの熱い温度が目安。ただし、やけどには注意して下さい。約5分間ほど熱を当てれば毒が分解されますので、まだ腫れていない内であれば是非シャワーをかけて下さい。

もし既に腫れてしまっているようであれば、熱いシャワーをかけてはいけません。逆に患部を冷やして悪化を抑えましょう。冷やすことでかゆみを軽減する効果もあります。冷やす時は保冷剤がおすすめ。保冷剤をタオルで包み、患部に当てておきましょう。ある程度冷やしてから、病院に行くか自分で処置するかを決めます。

https://kurashi-no.jp/I0020251

虻(アブ)
成虫の体長8~14mmの大きめのハエの仲間
春〜秋 夏が一番活発に活動する
アブは種類によって吸血する対象が違うが、家畜を狙うアブであっても、人間を襲うこともあるので注意する
川・水田・沼などの湿地、砂浜や海上まで飛んでくるので海水浴中でも噛まれる
嗅覚が強いのか汗の匂いなどで寄ってくる
黒や濃い色に反応して集まってくるので白い服や帽子などを着るようにする

虫除け対策
虫除けスプレーなどある場合はこまめにスプレーすること
長袖、長ズボンなど着て露出部分を少なくする
テント、蚊帳など
泥を体に塗ってガードする
焚き火で生木を燃やす
マツやスギ、ヨモギを燃やして煙でいぶす
ハーブなど虫除けになる植物を体に塗る
レモングラス、バジル、ペパーミント、マリーゴールド、ラベンダー、レモンタイム

代表的な毒のある植物

チョウセンアサガオ
園芸用にはダチュラの名で広く流通しているほか、マンダラゲ(曼陀羅華)キチガイナスビ(気違い茄子)、トランペットフラワー、ロコ草などのの異名もある。
経口後30分程度で口渇が発現し,体のふらつき、幻覚、妄想、悪寒、覚醒剤と似た症状が現れる

クワズイモ
葉や葉柄がサトイモなどと似ているため、誤食により食中毒が発生することがある
葉や茎、根茎には不溶性のシュウ酸カルシウムが含まれており、この針状結晶による刺激により、中毒症状を発症すると考えられており、悪心、嘔吐、下痢、麻痺、皮膚炎などが主症状とされている

トリカブト
高さが1メートル内外の多年草で、茎は3から5裂する
8月から11月にかけて青紫色のかぶと形の花を咲かせる
根は、三角錐の形をした塊根で古くは狩猟の毒矢に利用された
日本には数多くのトリカブト類が自生する


日本各地に生える高さ10m前後の落葉高木
触れるとかぶれたり痛みを感じる
かぶれてしまったら、抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏を塗る

毒はないが危険な生物

ダツ
ダツは餌を捕食する際に、小魚の鱗が反射している光を目印にしている習性を持っていて、光に突進する性質がある この為、夜間時にダツのいる海にライトを照らすと人間に向かい、大きくジャンプをし突進してきますので、事故になるケースもある

サメ

  • ホホジロザメ
  • イタチザメ(タイガーシャーク)
  • オオメジロザメ
  • シュモクザメ(ハンマーヘッドシャーク)
  • ネムリブカ
  • トラフザメ
  • カマストガリザメ

特に赤い色は気をつけたほうがいい危険な種類
万が一見かけてしまったとしても、大体は逃げていくが、自ら近づくことはないようにする

イノシシ
イノシシは警戒心が強く臆病なので自ら人間を襲わないが、いきなり至近距離で出会ったり、興奮状態や子どもを連れているイノシシに遭遇した場合は注意が必要
大きな牙で攻撃されケガを負い失血死してしまう事故も起きている
イノシシに出会った場合は、刺激を与えずにゆっくり後ずさりしながら逃げる
無人島で見つけた場合は食料になるので罠などで捕獲する

マダニ
畑やあぜ道、草むら、山林や野生動物が多く生息する場所に生息する
ダニ類の多くは、長時間(10日以上のこともある)吸血する
吸血中のマダニを無理に取り除こうとすると、マダニの口器が皮膚の中に残り可能することがあるので、皮膚科医で適切な処置を受ける
肌の露出を控える服装をして対策する
海や川で体を洗ったり、シャワー、入浴でダニがついていないかこまめにチェックする

エキノコックス
日本全土に分布
成虫で4mm
生水などから卵で人の口に入り、幼虫が肝臓に寄生して肝機能障害を引き起こす
100度の熱湯で5〜10分煮沸すれば死滅する

野犬・猿
群れると攻撃性が増す
慌てて逃げないほうがいい
目を見て毅然とした態度で自分を大きく見せゆっくり後退する

ウツボ
歯が鋭いので、指などは切り落とされてしまう
サンゴの下や岩の下に隠れているのでむやみに手を入れない

ゴマモンガラ
カニや貝類を食べるため強力な歯を持つ
夏の繁殖期になると、巣を守るために、何度も攻撃してくる

ハリセンボン
興奮すると膨らむ棘も危険だが、固く強い歯に噛まれると指を千切られる
動きが遅くおとなしいが触れないことだ

離岸流(リップカレント)

離岸流とは、海岸に打ち寄せた波が沖に戻ろうとする時に発生する強い流れ
この離岸流によって沖に流され、溺れてしまう場合がある

離岸流の幅は10m30m程度とあまり広くないので、もし離岸流に流されそうになってしまった場合は、海岸と平行に泳いで脱出する
決してパニックにならず、落ち着くことが肝心

泳ぎな得意な人でも、体調や条件によっては溺れてしまう場合がある

溺れないために、次のような対策をとる

1)しっかりと準備運動をする

2)体調が悪いときは海に入らない

3)波が高くない、また流れが速くない安全な場所で泳ぐ

4)お酒を飲んだら海に入らない

泳ぎに慣れていないことが多い子供からは特に目を離さないようにする

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